ルカによる福音書2章8-21節「救い主がお生まれになった」

 2020年12月24日

クリスマスイヴの集い

担任教師 武石晃正

・メリークリスマス!

 クリスマスおめでとう、という意味です。どうしておめでとうなのでしょうか。お誕生日、私たちの救い主イエス様がお生まれになった日のお祝いです。だからおめでとう、メリークリスマスと互いに祝福します。

 今年はコロナ禍によって公に集会を開くことが難しい国や地域がございまして、日本国内においても24日のクリスマスイヴ礼拝は行わないと決断せざるを得なかった教会の話も伝え聞いております。

 本日このように皆さまとお顔を合わせてキリストのご降誕を祝うことが非常に大きな幸いであると、主の恵みに憐れみに感謝いたします。


・「主メシアである」

 イエス様がお生まれになったのは今からおよそ2020年前のユダヤの国、イスラエルです。ローマ帝国の支配下にあり、初代皇帝アウグストゥスの治世でした。ローマにとっては平和がもたらされましたが、属国や属州にとってはローマの軍隊に駐留され、貢が課されるなどの困難が生じました。

ローマへの課税のため全領土に住民登録が義務付けられました。主の母マリアと夫ヨセフも住まいがあったナザレというイスラエル北方の町から、南のユダヤ地方まで旅をしなければなりませんでした。そしていわゆる本籍地にあたるベツレヘムの町で、その逗留中に月が満ちてマリアはイエス様を産みました。

ちょうどその日、郊外の野辺で野営していた羊飼いたちのもとへ天使が現れ、主メシアの誕生を知らせました。メシアとはユダヤの言葉で「油注がれた者」という意味です。新約聖書ではギリシア語で同じ意味をもつ「キリスト」と呼ばれています。人々を治める王、あるいは人々と神様との間を取り持つ祭司が任命されるときに頭に油を注がれました。主メシアはその両方の役目をはたして下さるのです。


・「今日」

 何年か前でも後でもなく、今日のことです。遊牧している羊飼いは季節が変われば遠くへ旅立ちます。ひと月でも前後していれば彼らは救い主に会うことができなかったことでしょう。天使に出会った羊飼いは「また今度」と先延ばしせず「今日」救い主に会いに行きました。


・「ダビデの町で」

 遠くの見知らぬ国の町でもなく、立派なエルサレムの都でもなく、いま目の前にある町です。ダビデはイスラエルの初代の王様ですが、もともとは羊飼いでした。野宿で暮らす羊飼いは立派な都に入ることは許されなくても、大いなる羊飼いダビデの町なら着の身着のままで行くことができました。


・「あなたがたのために」

 羊飼いたちは定住していないので、掟に定められた儀式や安息日を守ることができません。神の民イスラエルに生まれながら、その祝福にあずかれない者とみなされていました。しかし天使はこの最も身分が低い羊飼いたちを含めて「あなたがた」と呼んで、救いの恵みを告げ知らせました。


 この救い主の誕生の知らせは今では聖書に記されていますから、誰でもこの知らせを受け取ることができます。「今日」この場で受け取れるのです。

 ユダヤのベツレヘムまで行く必要はありません。マリアとヨセフ、人々に囲まれていた救い主は、信じる人々の交わりの中に生きておられます。教会に加わることで、キリストが今も生きて働かれているとあなたは知るでしょう。

 

・「イエスと名付けられた」

 名前が知らされていますから、「イエス様」と名前でお呼びすることができます。イエス・キリストをあなたのためにお生まれになった救い主として信じましょう。あなたの心にお生まれになって、あなたと共に生きてくださいます。


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